元保険屋さんが教える
正しい保険の選び方 ~その3~
『個人用その他の保険』
- それでも生きるあなたへ BLOGS -
話題沸騰!保険業界絶賛!金融庁ご推薦!島でございます。
前々回のヒト保険、前回のモノ保険と解説してきた個人向け保険解説もいよいよ今回が最終回。保険は数え上げたらキリがないくらいたくさん存在するのだが、このシリーズでは当初より申し上げている通り
"その保険に加入する目的"
"その保険が必要な人、不要な人"
という2点を中心に『保険とはどんなもので、どういう基準で選べば良いのか?』掴んでいただくことが目的なので、今回もみんな耳にしたことあるようなポピュラーな保険を取り上げる。必要な人には必要だが不要な人にはまったく不要な『その他の保険』。だが…
モブ扱いとあなどるなかれ!
どの保険も場合によっては必要になるかもしれないので人生の安寧の一助として知っておいていただきたい。今回もnoteにアレしたら有料でもうエラいことになりそうな価値ある記事だがnoteのやり方がわからないので無料でここに書きます。
というわけで今日も元気にやってまいりましょう。元気があればなんでもできる。元気があれば保険も売れるしテレアポ飛び込みなんのその。かいてかいて汗かいて、迷わず売れよ、売ればわかるさ。それでは全国の未達保険マンの皆さんご起立願います…
いくぞぉぉーーーーーーーーーーッッ!!!!!
いィーーーーチ!!!
にィーーーーーーーイ!!!
そういえば昔猪木が格闘イベントで夜の国立競技場に上空3,000mからスカイダイビングするってのをやってたが危険極まりないので自分の体に10億円の保険をかけていたらしい。豆知識ですが、個人ではそのような多額な死亡保険に加入するのは不可能です。だが、事業主や法人の取締役、または保険会社と特別な約定を結んだ者であれば可能です。何かと話題のホニャデンシャルとかあの辺の保険マンが昔巨額な死亡保険金詐欺をやり逮捕されましたが、それだけ巨額な保険金をかけられたということは被害者がそれだけの収入や地位のある人だったということです。収入に応じて加入できる死亡保険の上限は決まっているから気をつけてね!それでは解説スタート!
※わたくしはあくまで"元"保険マンですので、詳しい保険の内容については保険会社か、お付き合いのある保険代理店の担当者に確認されてください。この記事は特定の保険会社の商品を推奨したり、募集するものではありません。
保険の鉄則
『どれも間違いなく大切だが、
全ての保険に入ることはできない!!』
話の上手い保険マンのトークを聞いてるとあれもこれも保険に入りたくなるが考えてほしい。全ての保険に共通する「加入目的」は
"損失を金銭で補填するため"
であると!!!
声を大にして言いました。
ということは保険を考える上でまず第一に考えるのは「お金」なのです。保険で支払われる保険金も大事だが、月々あなたが支払う保険料も同じ大切なお金。そのバランスを取りながら保険と付き合うのが何より一番大切です。保険にお金を払いすぎて生活が苦しくなる「保険倒れ」という言葉があるが、あなたは絶対にそうならず上手に人生の舵取りをしていってほしい。ちなみにその分野のプロフェッショナルがファイナンシャルプランナーだが、興味があればネットでサラッとでもいいからお勉強してみるのも良いと思う。人生にまつわるお金のお勉強なので全ての人にとって有意義です。特に今日解説するその他の保険はむしろ今まで紹介したやつよりソロバンの弾き方が上級者向けの保険といえる。
年間通じて入ったり、
必要な時だけスポットだけ入ったり。
契約期間、加入目的、保険の対象、支払われる保険金まで実に様々。めくるめく個人向け保険を見ていこう。
海外旅行保険
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「保険金が支払われる条件」
→海外旅行中のケガ・病気で病院にかかった時や携行品に損害が発生した時。 -
「保険に加入する目的」
→海外の高額な治療費や、携行品の損壊・盗難に備えて。 -
「必要な人」
→海外旅行でのトラブルに対し自費での対応が難しい人。
→海外旅行先で治療が必要になった時に良質な病院を紹介してもらいたい人。 -
「不要な人」
→トラブルが起きても自費で全て対応でき、外国語にも堪能で現地の人から情報を得ることができる人。 -
「ひとくちメモ」
海外旅行保険、意外に活躍するのが「歯科治療費」。なぜわざわざ旅行中に歯医者に…と思うけど割とちょこちょこお客さんに使ってもらった経験がある。海外に行くと気圧や水や食べ物の違いで歯が痛むとかあるのだろうか?文系なのでサッパリわからないが、この保険は治療費、荷物の損害、他人への賠償、救出費用や死亡保険などいろんな特約がてんこ盛りなので最低限必要なプランで備えて安心して海外旅行を楽しんでいただきたい。
海外の治療費は高いぞ。
それと実は海外旅行保険に加入する最大のメリットは『万一の際、世界中の信頼できる病院を紹介してくれる』ところ。
土地勘も無い異国の地で助けが必要な時に大きな背中で助けてくれるのが海外旅行保険。
提携する病院を数多く持っている保険会社がオススメです。もちろんではあるが、その点は日本社より外資系の方が強い。
ちなみに海外旅行保険は『保険契約期間内の、家を出てから帰ってくるまで』が保険の対象となるので海外だけでなく日本で起きたアクシデントでも保険金が受け取れる可能性がある。とにかく何か起きたらすぐ保険屋さんに相談!習慣づけましょう。
自転車保険
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「保険金が支払われる条件」
→自転車を運転中の事故により負傷したり他人を負傷させたりした時。 -
「保険に加入する目的」
→自分自身の治療費、他人への賠償金の確保。 -
「必要な人」
→自分自身の治療費、他人への賠償金を自費で賄うのが難しい人。 -
「不要な人」
→自分自身の治療費、他人への賠償金がいくらかかろうと自費で賄える人。 -
「ひとくちメモ」
ほぼ全国的に義務化された自転車保険。事故による自分の身体の損害と、対人・対物事故に備えた内容となっている。なぜ義務化されたのかというと、特にスマホが普及してよそ見運転が増え、歩行者に気づかずノンブレーキで衝突する重大事故が多発するようになったからである。
ちなみに自転車であろうが20代の人に衝突して死なせてしまったら賠償金は1億円超。自動車事故と全く同じです。必ず入りましょう。
個人賠償責任保険
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「保険金が支払われる条件」
→保険の対象者が『日常生活中、不測かつ突発的な事由により』法律上の賠償責任を負った時。 -
「保険に加入する目的」
→意図せぬアクシデントにより被る多額の賠償金に備えて。 -
「必要な人」
→自分だけでなく家族や子供が賠償責任を負っても自費で賄うことが難しい人。 -
「不要な人」
→自分や家族がどれほどの賠償請求を受けても自費で対応できる人。 -
「ひとくちメモ」
あらゆる保険に特約としてくっついていることが多いこの保険。火災保険の回でもお話しした、あなたが被った法律上の賠償責任から盾となり護ってくれる保険だ。『法律上の賠償責任』とは裁判や過去の判例により明確に「あなたに責任アリ!」と認められる事案のことであり、たとえばなんとなく嫌な思いさせちゃったからお金払って謝りたいみたいな「お気持ち表明」のためには使えない。
無制限補償であることが多いこの保険、同居する家族の誰かひとりが加入していれば家族全員を無制限で護ってくれるので他の人は加入する必要はない。逆にいうと同居の家族内で重複が発生しやすい保険でもある。決まった保険屋さんに任せている家庭は安心だが皆がそれぞれいろんな保険屋さんから保険加入している家庭は重複が起きやすく、無駄な保険料を払っているケースが多いのでご注意を。
余談だが、この項のイラストはお店の化粧品を落として破損させているわけだが「商品を手に取ろうとして落としてしまった」のと「商品を手に取り見ていたら誤って落としてしまった」では全く事情が異なる。厳密にいうと、個人賠償責任保険の中身によっては後者は保険が使えない。
なぜか?
『賠償』とは他人に対して行うもの。
お店(他人)の商品(他物)を手に取ろうとして落としてしまった場合は他人様の財産に損害を与えているので問題なく個人賠償責任保険が使えるが、
お店(他人)の商品(他物)をしっかりと手に取り見ている状態は法的にカッコ書きの中が「商品(完全にお前の手に渡ってるからお前が責任持てよ期間中)」と書き換わる。つまり「他人様の物ではあるが管理責任は私」という状態になる。これを『管理下財物』というのだが、約款(ルールブック)により「管理下財物はダメよ!」と定められている個人賠償責任保険だと後者は保険適用外、自分で弁償してねとなります。同じ理由でレンタルしている物や宿泊して借りている部屋の損害も管理下財物だからダメ!と判断されるので他人様から借りている物はできるだけ丁寧に取り扱ってください。
まぁそうは言ってもイラストの事故、実際の運用だと保険マンが「被保険者(保険を受けられる人)が商品を手に取ろうとして誤って落下させ破損させた。」と管理下財物免責(あなたが管理している物の損害は保険対象外ですよというルール)に触れないよう上手に報告して円満解決されるだろうが、やっぱりそれでもレンタルものや宿泊施設だと厳しいね。要注意です。
管理下財物は賠償できるのかどうか?個人賠償責任保険の比べどころでもありますな。
ゴルファー保険
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「保険金が支払われる条件」
→ゴルフ中にケガをしたり他人をケガさせたりゴルフクラブが破損したとき。 -
「保険に加入する目的」
→自分自身の治療費、他人への賠償金、ゴルフクラブ修理費などの確保。 -
「必要な人」
→ゴルフでケガしたり他人をケガさせたりゴルフクラブが破損して修理が必要になっても自費で賄うのが難しい人。 -
「不要な人」
→ゴルフでケガしたり他人をケガさせたりゴルフクラブが破損して修理が必要になっても自費で賄える人。 -
「ひとくちメモ」
絶滅危惧種ゴルファー保険。これは保険会社がお客さんを囲い込むためのサービス保険であったがどこも赤字続きであったので近年堰を切ったように売り止めにする保険会社が続出。今ではほとんど残っていないと思われる。だが、売り止めにした会社も代わりに他の保険にゴルファー補償特約的なものを作りゴルファーを保護しているので必要な人はそちらを利用してください。
ちなみに俺の大先輩は付き合いの浅いお客さんだと「すいませんうちゴルファー保険扱ってないんですよぉ~!よそで入られたらいかがですかぁ?」と笑顔で言っていた。ゴルファー保険にすんなり入れてもらえるかどうかは保険屋との信頼関係がモノを言う時代が数年前までありました。
積立保険
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「保険金が支払われる条件」
→保険により様々。 -
「保険に加入する目的」
→将来へ向けた資産形成。 -
「必要な人」
→保険で積み立てを行うことにより保障と利益を手に入れたい人。 -
「不要な人」
→保険の積み立てより利回りの良いものに投資している人。 -
「ひとくちメモ」
いろんな保険がある中で積立式が選択できる保険がある。代表的なものは死亡保険や医療保険だが、かつては積立式火災保険・傷害保険もメジャーに販売されていたりした。その目的は資産形成なんだけど性格にもよるところが大きく「とにかく掛け捨ての保険は嫌い!少なくてもいいから解約したらお金が戻ってくるやつがいい!」と仰る人もおられる。よって好きなもんに好きなように入ったらええがなと言いたいところだがわたくしの口からお伝えできる元プロならではの価値ある情報としては、
『積立保険は世の景気により戻ってくるお金がかなり変動するので保険屋さんと密に連携すべし!』
ということ。法改正や世の景気によりこの手の保険の返戻率(解約した時に今まで払った保険料に対しいくら戻ってくるか割合を決める数字のこと)は全然違うので保障内容など二の次でとにかく資産形成優先という人は保険屋さんに良い返戻率の商品が出たらすぐ案内するようお願いしておくと良い。ただ積立保険は最も返戻率が高い年に解約して返戻金を受け取ることがゴールである性質上、気が付いたら全部解約してしまい困った時に自分を守る保険が残ってなかった、みたいなことがよく起きます。特にお金持ちの人に起きます。ご利用は計画的に。
学資保険
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「保険金が支払われる条件」
→保険の対象者が死亡した時。 -
「保険に加入する目的」
→資産形成と万が一に備えて。 -
「必要な人」
→子供も小さくこれからお金が必要になるか効率良くお金を増やしておきたい人。 -
「不要な人」
→生活に余裕がありお金を保険で増やす必要がない人。 -
「ひとくちメモ」
積立保険の代表的な一種。子供が生まれた瞬間から学資保険をかけて塾代や受験費用に備えていく。一番のリスクはズバリ学資保険が必要な夫婦は必然的に若く、経済的余裕もなく今後の見通しもあまり立っていないこと。つまり予想外の出費がかさんで学資保険を中途解約してしまい損をするパターンが結構ある。「子供が生まれたらみんなやってるし…」とか「できるだけ早く入らないと損するらしいし…」とか焦って入る人もいるが全然そんな必要ない。「毎月いくら必要で、そこから余裕をもって見ても最低でもいくら余るからそれを長期的に学資保険に積み立てておきたい」という確かな計算と鉄の意志があれば良いがそうじゃないならやめときなさい。損するよ。
ちなみにこの保険もゴルファー保険と同じくお客さんを囲い込むためのサービス保険なので数年前まで不景気の影響で世の学資保険は次々と売り止めとなり絶滅寸前だったが、今またポツポツと復活しているようだ。このように積立保険はその時の世の状況により商品も利回りも変わるのでご検討の際はよくよく精査してください。
個人年金保険
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「保険金が支払われる条件」
→保険対象者の死亡または既定の年齢に達した時。 -
「保険に加入する目的」
→節税しながら年金確保。 -
「必要な人」
→老後の生活費を確保したい人。 -
「不要な人」
→老後の生活費に不安がない人。 -
「ひとくちメモ」
自分でお金を積み立て、自分の老後を助ける"Mr自助努力"それが個人年金保険。国も推奨しており生命保険・介護保険とは別に税金控除が認められた保険である。つまり節税しながら老後の資産形成をすることが可能。国の年金制度は破綻すると叫ばれ久しいが、そのような問題に備えたい人は検討されると良い。
介護保険
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「保険金が支払われる条件」
→保険の対象者が規定の要介護状態になった時。 -
「保険に加入する目的」
→要介護状態になった後の施設利用費や生活費の確保。 -
「必要な人」
→体が不自由になっても安心して充分なサポートを受けたい人。 -
「不要な人」
→体が不自由になってもお金に困らない人。 -
「ひとくちメモ」
いわゆる国の介護保険とは全く異なる。基本的には要介護状態になったら保険金を一時金または年金方式で受け取れるものだが各社特色があるのでご検討の際はしっかりと内容を聞いて比較してほしい。ちなみによくある落とし穴が、
「国の介護保険があるからいいよ!」
という考え方。それ、まったくの間違いです。
名前が一緒だから誤解しやすいのだが、国の介護保険と民間保険会社の介護保険は保障内容が異なる。国の介護保険は介護を必要とする人が利用する福祉サービスや施設利用の補助を行うものであるが、民間保険会社の介護保険は要介護者に一時金や年金方式で保険金を支払うものである。国の介護保険を受けていても手出しが必要な場面が多く、本人や家族の生活費を圧迫していくからそこを支えるものが民間保険会社から発売されたという歴史がある。それだけ重要なポジションであるので、この保険も生命保険・個人年金保険とは別に税金控除が認められている。
そして最後に多くの人が勘違いしている国の介護保険に対する恐ろしい誤解について解説しておく。
40歳になったらお給料から保険料が引かれ強制加入させられる国の介護保険。もし介護状態になっても国から手厚いサポートが受けられて安心…と思っている人へ大切なお知らせ。
まず第一に、『理由を問わず要介護になったら保険が使えるのは65歳以上になってからだよ!』
そして次に、『40~64歳の人も一応保険が使えるけど「特定疾病に限る」よ!つまり事故で要介護になっても介護保険は使えないよ!』
この2点を声を大にしてお伝えしておく。詳しくはネットで「介護保険の仕組み」と検索すると厚生労働省のページがヒットするのでそこで確認してください。特定疾病というのは「老化に起因する疾病」のこと。それ以外は使えません。なので民間の介護保険が存在するのです。賢くなったねぇ~
ペット保険
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「保険金が支払われる条件」
→ペットが病院にかかった時。 -
「保険に加入する目的」
→ペットの高額な治療費に備えて。 -
「必要な人」
→ペットの高額な治療費を自費で賄うのが難しい人。 -
「不要な人」
→ペットの高額な治療費を自費で賄える人。 -
「ひとくちメモ」
少し前に登場し、瞬く間に取り扱い保険会社が増えたペット保険。ネット保険が中心で代理店販売がなかったため、わたくしは取り扱った経験がなく詳しいことはわかりません。ただお客さんからの問い合わせは多かったので必要としている人は多いのだと思います。保障内容も保険会社により様々なようなので比較サイトで見比べ、お財布と相談してベストなものを選んでください。
個人向け保険まとめ
これで一通りの個人向け保険を解説いたしました。今回ご紹介した保険も含めて本当に必要な保険を必要な分だけ身につけ、人生という大海原をご安全に渡り続けていただきたい。それと同時に"痛い目にあう覚悟"も持ってほしい。全ての保険に加入するのは難しいし、保険も全てのことからあなたを守れるわけではない。ということはある程度の出血は人生には必ず起きるのだ。そこをしっかり覚悟してほしい。そうすればそれが「この保険については……大丈夫!たとえそうなっても自分の金でなんとかできるから要らない!」という保険の選球眼となり、お金をどこにどう配分していくか自分の中で指針が生まれていくのである。生きてる限りリスクは必ず付きまとうのだ。それを保険で躱すか自腹で受け止めるかよくよく検討してあなたに最も適した保険をチョイスしていただきたい。
尚、お気付きの方もおられると思うが文中で「補償」と「保障」を使い分けているが、それぞれ
『補償』=保険の対象の損失を補填する。
『保障』=保険の対象の安定が損なわれないよう守る。
という意味であり、『補償』は主に損害保険、『保障』は主に生命保険で使用される。他に権利を証明する『保証』もあり、事業者向けに保証保険が存在したりもする。保険屋さんはこの3つの『ほしょう』を使い分けているのです。理解してない人もいるけど。
多くのお客さんが言っていた、
「一回も保険使うことなくたくさんお金を払ってきて本当にもったいないと思うけど、まぁこの掛け金が無駄になるのが一番良いことなんだよね。」
という笑顔が懐かしい。保険との付き合いとはそういうものだと教わった。
保険も保険屋も、憎まれ口を叩かれるのが一番幸せなことです。
皆様がどうかいつまでもご無事でありますように。